毎日ビジネスブログ No.1695
社員を笑顔に変える
頑張る社長の熱血サポーター
“奥ママ”こと
奥田 文祥(おくだ ふみよし)です
経営者の皆さんに
労務のお役立ち情報を発信中!
先週は厚労省から
改正予定案が3つ発表されていて
その中の
「厚生年金保険料の106万の壁撤廃」
については
きのうのブログで詳細をご紹介し
私見も申し上げました
今日は残りの2つのうち
についてご紹介します
老齢年金には
1階部分の基礎年金
(国民年金ともいう)と
2階部分の厚生年金があって
全国民がもらえるのは
1階部分だけで
2階部分は
サラリーマンがもらえるもの
基礎年金は
保険料を20歳から60歳まで
毎月決まった保険料を
40年間払う必要があって
払った期間に応じて
基礎年金額が決まります
今年初めに
基礎年金を増やす手法として
この保険料納付期間を
60歳までではなく
65歳まで延ばす案が
出ましたが
反発が怖いからなのか
なぜか取り下げられました
それだけ基礎年金の
フトコロ事情が厳しいことが
うかがえますが
ついで出てきたのが、今回の
聞こえはよくて
国民が喜ぶ話ですが
どうやって3割も増やせるのか?
と思ったら
なんと、その財源は
厚生年金保険料であることが
わかりました
これには少々驚き
というか
きのうの
106万の壁撤廃の手法が
増える労働者の保険料を
会社側が負担するやり方で
これは筋が違う
モラルバザードだろう
と述べましたが
この基礎年金財源に
厚生年金保険料を充てるのも
全く同じ
モラルハザードだと思います
なぜ
サラリーマンが払う
厚生年金保険料を
厚生年金ではなく
基礎年金に回すのか?
おかしいですよね
そんなこと、出来るなら
とうの昔にやっているはず
でも、やらなかったのは
誰が見ても筋が通らない話
だったからでしょう
記事によれば
基礎年金が増えるのは
全国民だから
厚生年金をもらうサラリーマンも
将来の年金総額が増える
と、詭弁のような理屈が出ています
これ、どうみてもおかしい
変です
厚生年金保険料のプールは
将来の老齢厚生年金の支給財源として
貯めているもの
それを基礎年金支給に回すなら
厚生年金の支給額が減ります
基礎年金が増えても
厚生年金の金額が減るなら
厚生年金受給者の
この+ー(差引き)はどうなるのか?
上は日経の記事中の表ですが
実際の厚生年金の給付額の抑制幅はより大きく
基礎年金の底上げ幅は、こんな厚くないでしょう
*この表は恣意的なものを感じます
だって限られた
厚生年金受給者の保険料が
広く薄く全国民に渡りますからね
なので
厚生年金をもらう人の
年金総受給額は減ります
考えればわかる話
それをなぜ言わないのか
基礎年金を増やすなら
本筋の手法は
税金を今以上に投入するか
毎月の国民年金保険料を
増額することでしょう
これを言うべき
官僚や政治家の皆さんは
批判が恐いのか
いつも変化球を投げてきます
必要なら
細かな批判に負けず
筋の通った解決案を
示していただきたいものです
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