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みなと元町社労士事務所

内定者が経歴詐称してたら、どうしますか?

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毎日ビジネスブログ No.2040

 

 

社員を笑顔に変える

頑張る社長の熱血サポーター

 

“奥ママ”こと

奥田 文祥(おくだ ふみよし)です

 

 

経営者の皆さんに

労務のお役立ち情報を発信中!

 

 

 

 

 

 

 

 

中途採用で入社して

働きだしたAさん

 

ところが3カ月後

この方の経歴詐称が発覚

 

履歴書には個人事業主として

仕事していたと書いているけれど

 

実際には入社するまで

別の会社で働いていたことがわかった

 

しかもトラブルを起こして

やめているらしい

 

 

 

会話

こんなことがあったら

社長さん、どうなさいますか?

 

 

通常、就業規則には

懲戒規定として“経歴詐称”は

懲戒解雇になることが

明記されているものです

(もちろん就業規則がこのように

整えられていることが必要です)

 

なので懲戒解雇の措置を

取ることが多いのですが

 

 

 

 

では、次の場合はどうでしょう?

 

 

 

自社に就職が内定している人

経歴詐称がわかったら?

 

 

そりゃ~さっきと同じように

内定取り消しすればいいじゃん

と思いがちですが

 

 

なんと!

 

 

これは、これまでNGだったんです!

 

 

就職してからと就職する前とでは

扱いが全く違うということ

 

 

 

 

どうして?

 

 

 

理由は、我が国の

長期雇用システムのもとでは

新卒時に内定を失うことの

不利益が大きいからとされています

 

 

 

これは昭和54年の最高裁判決で

内定取り消しを無効とした判例があって

その中で述べられています

 

 

 

以後、事業者側には極めて不利な

この枠組みがあてはめられて

内定取り消しはまずできないことに

なっていました

 

 

この最高裁判例では

内定取り消しができるのは

 

内定時に知ることができず

あるいは、

知ることが期待できないような

事実があとから発見されて

 

取り消しが客観的に合理的で

社会通念上相当な場合に限る

 

しかも

 

会社側が“調査を尽くせば”

内定前に分かったはずの事実は

これに当たらない

という極めて

事業者側に不利なものでした

 

 

 

 

 

ところがです!

 

 

先日、経歴詐称が理由の

内定取り消しは不当だ!という

労働者側の訴訟があったのですが

 

 

 

会社側が勝ちました!

 

 

 

最初に上げた例がそれで

履歴書には個人事業主として

仕事していたとしてるけど

 

実際は入社するまで

別の会社で働いていた

 

しかもトラブルを起こして

やめている

 

 

そんな重大事実

労働者側が隠していたのは

内定取り消しされても文句は言えない

ということです

 

 

この判決は、東京高裁で

労働者が最高裁に上告しましたが

棄却され、確定しています

 

 

この裁判では

 

経歴詐称が企業秩序維持に支障がある

 

あるいは、この労働者が

職場の円滑な人間関係や相互関係を

維持できる性格を欠く場合は

内定取り消しが認められる

とされています

(トラブルメーカーのような感じでしょうか)

 

 

 

会話

内定取り消しが認められる余地を

広げたと言えるようです

 

 

とはいえ

 

人手が足りないので

十分適格性を精査せず

入れてしまっては

 

あとあと

大きな問題が起きて

貴重な時間とエネルギーを

費やすことになります

 

 

 

会話

後悔がなきよう

ヒトの採用にはくれぐれも

注意して参りましょう

 

 

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お問い合わせ

会社名 みなと元町社労士事務所
住所 〒650-0023
神戸市中央区栄町通2丁目4-13神栄ビル502
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定休日 土・日曜・祝日
営業時間 9:00〜17:00
みなと元町社労士事務所のHP

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社会保険労務士

                               
名前奥田 文祥
住まい兵庫県

Profile

1959年 大阪府生まれ その後奈良県にて幼少期を過ごす

大学時代は年間50日以上、山登りに明け暮れる。

1983年4月、製薬会社に就職し、25年間京都~横浜で営業担当(エムアール)として過ごす。

49歳の時に肝臓がんのため手術療養、その5年後再発するも再手術により事なきを得る(37歳時に膀胱がんも経験しており、3度のがん罹患経験)。

肝臓がん罹患後は営業一線を退き、医薬品の副作用調査を業務とする市販後調査部担当者として10年過ごし、定年を前に早期退職。

2019年7月、58歳時に合格していた社会保険労務士として独立開業を果たす。

開業後、社労士として中小零細企業の実情を知る中で、サラリーマンとして36年間勤務していた大企業の労務管理との格差の大きさに驚き、「社員の皆が元気に機嫌よく働ける職場」醸成のための“あるべき労務管理”の必要性を痛感する。

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