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みなと元町社労士事務所

就業規則にない雇用契約は無効なのか?

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毎日ビジネスブログ No.1782

 

社員を笑顔に変える

頑張る社長の熱血サポーター

 

“奥ママ”こと

奥田 文祥(おくだ ふみよし)です

 

 

経営者の皆さんに

 

労務のお役立ち情報を発信中!

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとも、ややこしい判決が出ました

 

 

残業代の支払を求めて

社員が会社を訴えたんです

 

 

 

 

なにがあったの?

 

 

 

 

 

7年前に千葉の運送会社に

入社したドライバーさん

 

未経験者でしたが、希望は、

 

完全歩合給で月30万円はほしい

というものでした

 

 

 

でも会社側は、未経験では

完全歩合で30万は難しいと伝えたら

 

この方は不満だったらしいけど

それを受け入れて入社された

 

 

 

 

 

ただし、この会社の

就業規則と賃金規程には

 

社員の給料は基本給と

諸手当および割増賃金で構成する

とされていて

 

歩合給に関することは

一切かかれていなかった

 

 

 

 

 

 

その後、月給は

25万から40万の間位だったけど

 

給料明細に、月の売上金額や

歩合の適用率の記載はなかった

 

 

 

 

で、この方は

1年半後に退職し

 

会社に残業代の支払いを求める

訴えを起こした、という訳です

 

 

 

 

 

会話

ん~、雇入れ時に

会社の条件を受け入れていたし

この訴えは無理ゲーじゃない?

と思いましたが

 

 

 

 

 

一審の千葉地裁は

私の第一印象通り

 

完全歩合給の合意成立を認め

請求をすべて棄却

 

 

歩合給が就業規則の賃金構成に比べて

必ずしも不利とは言えないから

 

この雇入れ時の合意は

無効とは言えない、としました

 

 

 

 

 

ところが、控訴したら

 

何と2審の東京高裁は逆転判決!

 

完全歩合の合意成立を否定し

会社に約228万円の支払いを命じました

 

 

 

 

 

 

なんで??

 

 

 

 

高裁判断は

 

確かにこの方は“合意”したけれど

 

会社側は、割増賃金の有無や

歩合給の計算方法を

具体的に説明していなかった

 

なので

 

 

労働者の自由な意志に基づいて

同意したとは認められない

というわけです

 

 

 

 

 

これはびっくりしました

 

 

 

 

確かに給料明細には

売上げと歩合率が未記載

 

本当に歩合計算していたとは

証明できないですね

 

 

会話
これがアカンかった理由か

 

 

 

 

 

 

ただし、この方は

 

 

就業規則のことは

自分は知らなかったので

就業規則に書いてることは無効だ!

とも訴えましたが

 

こっちは退けられています

 

 

 

 

だって

 

就業規則は届出制なので

従業員代表者の意見書をつければ

 

意見の賛否に関わらず

届出られた就業規則は有効

と決まっていますから

 

 

 

さすがにこれを訴えたのは

無理がありました

 

 

 

 

 

 

でも、この判決

自社ではどうなのか

再確認する必要があります

 

 

全社員が就業規則に定めた

賃金の内容・構成で支給されているか?

 

例外はないか?

 

 

 

もし例外があったら

 

 “違う”内容であることを

具体例をもって説明しているか?

 

 

 

 

でも第一は

 

就業規則にない“例外”は作らないこと

全ての事例を就業規則で含むように

しておくことが肝要です

 

 

会話
確認事項があれば、至急ご対応ください

 

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お問い合わせ

会社名 みなと元町社労士事務所
住所 〒650-0023
神戸市中央区栄町通2丁目4-13神栄ビル502
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定休日 土・日曜・祝日
営業時間 9:00〜17:00
みなと元町社労士事務所のHP

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社会保険労務士

                               
名前奥田 文祥
住まい兵庫県

Profile

1959年 大阪府生まれ その後奈良県にて幼少期を過ごす

大学時代は年間50日以上、山登りに明け暮れる。

1983年4月、製薬会社に就職し、25年間京都~横浜で営業担当(エムアール)として過ごす。

49歳の時に肝臓がんのため手術療養、その5年後再発するも再手術により事なきを得る(37歳時に膀胱がんも経験しており、3度のがん罹患経験)。

肝臓がん罹患後は営業一線を退き、医薬品の副作用調査を業務とする市販後調査部担当者として10年過ごし、定年を前に早期退職。

2019年7月、58歳時に合格していた社会保険労務士として独立開業を果たす。

開業後、社労士として中小零細企業の実情を知る中で、サラリーマンとして36年間勤務していた大企業の労務管理との格差の大きさに驚き、「社員の皆が元気に機嫌よく働ける職場」醸成のための“あるべき労務管理”の必要性を痛感する。

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